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皆様、お盆休みはいかがお過ごしでしたでしょうか。私は小学校の同窓会に出席するなど、懐かしい人たちに会うことが多かったです。
さて、今回は少し話題を変えて、建設業法と下請法の関係などについて解説したいと思います。
(なお、令和7年5月に改正下請法が成立し、令和8年1月施行予定です。改正後の新名称は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」となり、改正事項も様々ありますが、ここでは割愛させていただきます。)
それでは、建設業法と下請法(現行)それぞれの関係条文等をみてみましょう。
下請代金支払遅延等防止法
第二条
1~3 (略)
4 この法律で「役務提供委託」とは、事業者が業として行う提供の目的たる役務の提供の行為の全部又は一部を他の事業者に委託すること(建設業(建設業法(昭和二十四年法律第百号)第二条第二項に規定する建設業をいう。以下この項において同じ。)を営む者が業として請け負う建設工事(同条第一項に規定する建設工事をいう。)の全部又は一部を他の建設業を営む者に請け負わせることを除く。)をいう。
(以下、略)建設業法
第二条 この法律において「建設工事」とは、土木建築に関する工事で別表第一の上欄に掲げるものをいう。
2 この法律において「建設業」とは、元請、下請その他いかなる名義をもつてするかを問わず、建設工事の完成を請け負う営業をいう。「別表第一」:昭和47年3月8日建設省告示第350号「建設業法第二条第一項の別表の上欄に掲げる建設工事の内容」
このように、おおまかにいうと「建設工事」を委託する場合に建設業法の適用があるということです。
下請法の所管は公正取引委員会なのですが、そのHPには以下のとおり記載があります。
(「本法」とは、下請法のこと。)
1 下請法の適用範囲について
(1)全般(建設工事)
Q1建設工事の請負には本法の適用がないとのことだが,建設業者には本法の適用がないと考えてよいか。
A
建設工事に係る下請負(建設工事の再委託)には本法は適用されない。しかし,例えば,建設業者が建設資材を業として販売しており,当該建設資材の製造を他の事業者に委託する場合には,製造委託(類型1)に該当する。また,建設業者が請け負った建設工事に使用する建設資材の製造を他の事業者に委託する場合には,自家使用する物品として建設業者が当該建設資材を業として製造していれば,製造委託(類型4)に該当する。
このほかにも,建設業者が請け負った建築物の設計や内装設計,又は工事図面の作成を他の事業者に委託する場合には,情報成果物作成委託(類型2)に該当する。また,建売住宅を販売する建設業者が,建築物の設計図等の作成を他の事業者に委託する場合には,当該設計図等は建築物に化体して提供されるものなので,情報成果物作成委託(類型1)に該当する。出典:公正取引委員会HP「よくある質問コーナー(下請法)」Q1とそのAより一部抜粋し、加工して作成
ちなみに、参考までに、下請法の対象になるかどうかは資本金が関係します。
以下の資料をご覧ください。
出典:公正取引委員会・中小企業庁作成リーフレット「ポイント解説 下請法」
P1より一部抜粋し、加工して作成
ここで話を建設業法に戻します。
「建設工事」として建設業法の適用対象になる場合、その完成時にはいくつかルールがあります。
以下の条文と資料をご覧ください。
建設業法
(検査及び引渡し)
第二十四条の四 元請負人は、下請負人からその請け負つた建設工事が完成した旨の通知を受
けたときは、当該通知を受けた日から二十日以内で、かつ、できる限り短い期間内に、その完
成を確認するための検査を完了しなければならない。
2 元請負人は、前項の検査によつて建設工事の完成を確認した後、下請負人が申し出たとき
は、直ちに、当該建設工事の目的物の引渡しを受けなければならない。ただし、下請契約にお
いて定められた工事完成の時期から二十日を経過した日以前の一定の日に引渡しを受ける旨の
特約がされている場合には、この限りでない。出典:近畿地方整備局作成リーフレット「適正な下請契約に向けて」P7より一部抜粋し、加工して作成
ポイントは以下のとおりです。
・完成通知から20日以内のできるだけ短い期間内に検査を完了しなければならない。
・下請業者が引渡しを申し出た場合、元請業者は「直ちに」引渡しを受けなければならない。
また、これらのやりとりは書面をもって行うことが望ましいとされており、国の審議会が示す標準約款にも以下のとおり定められています。
建設工事標準下請契約約款
(検査及び引渡し)
第二十七条 下請負人は、工事が完成したときは、その旨を書面をもって元請負人に通知する。
2 元請負人は、前項の通知を受けたときは、遅滞なく下請負人の立会いの上工事の完成を確認するための検査を行う。この場合、元請負人は、当該検査の結果を書面をもって下請負人に通知する。
3 元請負人は、前項の検査によって工事の完成を確認した後、下請負人が書面をもって引渡しを申し出たときは、直ちに工事目的物の引渡しを受ける。
4 元請負人は、下請負人が前項の申出を行わないときは、請負代金の支払の完了と同時に工事目的物の引渡しを求めることができる。この場合においては、下請負人は、直ちにその引渡しをする。
5 下請負人は、工事が第二項の検査に合格しないときは、遅滞なくこれを修補して元請負人の検査を受ける。この場合においては、修補の完了を工事の完成とみなして前四項の規定を適用する。
6、7(略)
出典:中央建設業審議会決定「建設工事標準下請契約約款」より一部引用し、加工して作成
以上が、建設業法と下請法の関係などについての概要とその注意点です。少しでも参考になれば幸いです。
次回からは、「建設業と労務」シリーズを再開したいと思いますので、どうぞご期待ください。
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